2018/01/03

つれづれ2017

2018年になりました。


2017年を振り返ってみようと思うんですが、去年のをみたら、なんと
2017年中にサークルで本を出したいとか書いておりました。実現しませんでした。南無三。
でも仕込みはしています。別の角度から言えば、その仕込みのせいで本が出なかったという感じではあります。これまで通りの本であれば出ていたかもしれません。
2018年、今年こそは出したいですね。でも出ないかもしれません。それもまた同人誌よ(ポエム感
本は作りませんでしたがサークル参加はあり、技術書典2に出ていました。またアンリアルフェスではファンアートステッカー募集があり、それにも弊サークルから2点、作品を寄せています。 > [詳しくはこちら]

2017年はいろいろなことを考えて、いろいろな見方を変えて、転機になりそうで、ならなかった年という感じです。これらは数年に渡ってなにかしら動きとして具体化するのではないかと思います。仕込みの2017年。数年後に振り返って「あれとかこれとかは2017年から始まっていたのだ」とか言うわけです。よくわかりませんが。いや、何一つ具体的な動きがあるわけではないですが。は?無能では?

そんなことよりもMacBookProが逝きました。
辛かったです。が、(製品ラインナップ迷走気味の)Appleさんから、MacBookProの安めの枠が出ていたので乗り換えなんとか息を永らえています。
旧MacBookProは電源系が急遽オシャカになったのですが、さて、中に入ったデータはどうやって吸い出そうか。適度にバックアップしていたりクラウドに上げていたりで大事件にはならなかったのですが、とはいえそれに漏れた近未来に使う用のデータとかありますので、直近では困らなかったけどいつか困りそうという感じはあります。やれやれ。
新しいマシンですが、軽くていいです。あとグレイのMacBook欲しいなと思っていたので踏ん切りがついてよかった。打鍵感についてさまざまな評判が飛び交っている薄いキーボードですが、個人的には非常に好みです。おそらく打鍵感はそんなに良くも悪くもないんでしょうが、(レッドブルの開栓と同じように)タイプ時の音を結構デザインしているのではと思います。それが打鍵感を高めていると感じるのと、あとは深さとの相性次第で評価が別れるのかなと思います。ちなみに一番安いモデルなので、TouchBarなしです。まだあれが素敵に活きる場面を想像できないでいます。いつ嬉しいのかな?楽しそうだなとは思います。
楽しそうだな系だとやはりiPhoneXのTrueDepthカメラです。いわゆるkinect付きスマホ。いいじゃないっすか。今はアニ文字くらいしか楽しみがないわけですが、簡易アバターとして活用できるコミュニケーション系アプリが増えれば活路は広がりそうなのと、アバター制作・販売みたいなところで商機にもなるのかなと。わかりませんが。
外向きにもつけて骨格推定、という路線には行かないんでしょうかどうでしょうか(他社でそういうの出してて、もう撤退したんでしたっけ?)
あとはX以外の機種にどれくらい載せてくるか、macOS機にも載せるかどうか。パイを広げる方向を目指すとは思いますが、どれだけ低価格で量産できるかがキモになってくるんだと思います。今はゴージャスでプレミアムなパーツという扱いかと。

センサー系の話題では、kinect v2が終了しました。これを受けて市場に流通していたものが一瞬ではけたそうですね。さらに年末にはIntelRealSense開発キットの世代交代があったり、Xtion2はNITE対応版がまだだったりして、若干強引に総括すると、瞬間的に骨格推定できるセンサーが世の中から消滅するというよくわからない状態になっています。ワコムのモバイルステゥーディオにもRealSenseカメラついてたと思いますが、あれはメッシュ取得用なんでしょうか?よくわかりません。
センサー系と微妙に関係あるやらないやらですが、年の後半突然のように(あるいはなるべくして)バーチャルユーチューバーが一気に盛り上がりました。安価なボディキャプチャとフェイシャルトラッキングの集大成という感じです。先駆者としてキズナアイさんがおられますが、じわりじわりと増え、バーチャルのじゃろり狐娘youtuberおじさん氏の登場によりブレイクした感があります。「そうじゃない」という歴史認識をお持ちの方はおそらく識者の方かと思います。ご慧眼お見それします。
キズナアイさんは当初めちゃめちゃ手打ちHTML感あふれるホームページだったりと展開が凝っている感じでしたが、こうやってファンと一緒に成長していく様子とともにキャラ作りをしていくのが、なんというか実にバーチャルなアイドルだなと。実に大変そうだな、金かかっているなと。そういう戦場だった中に彗星のように現れたのじゃオジさんはその壁を逆方向に押し広げ、「あ、天才てれびくんやウゴウゴルーガは自宅でも(コンビニバイトにも)できるんだ」という衝撃力は素晴らしいものがありました。その後コンビニバイトを無事卒業されたこともドラマチックで祝福不可避であります。
さて、消費の域値を押し拡げる、という効果は2017年冒頭にもありました。会場はアニメ業界。
分析・寸評は無限に存在するので深くは触れませんが、一応CGネタを主にしているこのブログで言及すべきは一つ、

「へたうまである」

という点です。CG屋としてはほぼ言及不可能な状態でありつつも、消費者としてはしっかり作品にはまってしまいました。いわゆる上質なアニメの指標としての美麗さや動きの素晴らしさといった魅力とはまったく別に、あれほど作劇を・キャラクターを愛せるとは。それが深夜とは言え商業放送で展開される様子をみて(放送電波の外ではかねてから視聴者が鍛えられていたのだとは思いますが)、作品内容とは別に感動すら覚えました。夏休みには子供向けにフォーカスして再放送されたのも熱かったですね。BDも通常の流通ではなく書籍として展開したのも素敵でした。全部買いました。なんなら「子どもがいたらぜひ見せたい」くらいに思いました。きっと喜んでくれるはず。
「宝石の国」のヒットはそうしたフェーズシフトと無縁だとは思えません。映像として上質なのは言うまでもありませんが、その表現が、いわゆるトゥーンに加えてセミリアルなシェーディングも大胆に使い、キャラクターの素材感をゴリゴリ画面に出していく方向性。まさにCGでしかできない、というかCG丸出し、作画ルックとCGルックのコラージュなわけですが、これがハマる絵作り・演出・原作。そしてタイミング。過去にもこの絵は出せたはずですが、ヒットするのに2017年ほどふさわしい年はなかったのでは?と勝手に思っています。オレンジさんは老舗CGアニメプロダクションですが、ついに元請け。エネルギーを貯めに貯めての、納得の、当然の快挙という感じです。二期ないとおかしいだろ楽しみだよー
他のCG作品も激アツでした。東映さんの「楽園追放」ラインの二作目「正解するカド」では、つい最近Pencil for Mayaを使っていたことが公示されました。野崎まどさんもっとゴリゴリ野崎節を展開して欲しかった気もしますが、おもしろかったです。そう言えばバビロン完結してました、読まなきゃ。PPIさんのBLAME!、ゴジラ。グラフィニカさんの十二大戦もフルCG作品ではないですがCGが大活躍、ガルパン劇場版はいうまでもなく。マーザさんのバイオハザードもありました。ユーフォーテーブルさんのFate映画はCGを全面に押し出すタイプではありませんが、CG活用も含めて絵ぢからがすごい。2016年もCG作品大躍進だとは思いましたが、今年も負けず劣らずです。実写映画のVFXも注目作がありました。ジョジョとかハガレンとか亜人とか。しかしこの分野で言えば昨年のシンゴジラのインパクトが強すぎて、ついつい比べてしまうのが難しいところ。VFXではありませんが、三月のライオンの実写版は非常に好みの実写化という感じでした。スタッフロールに知人を見つけたのも嬉しい思い出。
ぜんぜん別の視点で、単純にアニメをよく鑑賞した年でした。純粋消費者というか、インプットの年というか。メイドラゴンに癒されアホガールで笑いアリスと蔵六にハラハラし終物語を見逃しナナマルサンバツではうみにーを応援し、龍の歯医者すげえなぁ、三月のライオンご飯おいしそうだなぁ、エロマンガ先生エロ漫画描かねえなぁ(そりゃそうだ)、メイドインアビスえぐいなぁ、少女終末旅行最高だなぁ(語彙力皆無)と始終娯楽の奔流を浴びていた気がします。メイドインアビスとクジラの子らは砂上に歌うの二期連続ファンタジー枠もツボでした。見ようと思って見逃した作品は(先に挙げた終物語以外にも)けっこうあったきがするので、いつか倒す。あと徒然チルドレンはふるやくんの妹さんがすきです。ネジ飛んでて。
ネット配信も浸透しきり、かつ今後も成長すると思われますが、なんというか、
囲い込みは消費者としてはやめてほしいなーと思います。配信者の利益確保ということだとは思いますが、視聴層を広げる点では全くマイナスですし、つまり作品展開の上でもマイナスというか、はたして利益を最大化できているのかと。短期的にはそれが美味しいってことなのでしょうが……なにかこう、販路を狭める以外のビジネス的な良アイデアはないものでしょうか……あったらやってるわ。
経済的な動きの観察としては、「君の名は。」スマッシュヒットを受けて「あの予算でこれだけヒットするなら、それ以上の予算は必要ない」という噂も聞かれますが、先ほど言及した年始の作品はそれに輪をかけたとの声も。一方で中国の隆盛もあり、安い国内の仕事よりもちゃんとクリエイティブに投資する海外の案件を受けようという動きはますます加速するように思われます。または、国内でもちゃんと予算をつけてくれる案件を、と。もちろんどちらも、それができれば苦労はしない、という方向性ではありますが。ここにオリンピック周りの動きも絡んできて、クリエイティブに限らずお仕事周りは向こう2-3年は混迷の兆しという気がします。杞憂に終わればいいですね。ただ、日本が十八番としているヲタク文化的なもの(アニメゲーム漫画etc)は早晩お株を奪われかねないし、もっというと数年後には「そういう表現を日本もやってるんですね?知りませんでした」くらいまであると思います。悲観するでなくなんとか盛り上げていくにはどうしたらーと。

仕事の方では、長いの短いの中くらいのとちらほらやらせていただいてました&引き続き楽しくやらせていただいています。CGWさんでも記事をいくつか書きました。Qiitaにも以下のようなのを投稿(▼)






なんだかんだでこのブログを含め9万字くらいは生産しました。世に出ていないのも少し含みます。あと2018年に出るのも少し含みます。2016年よりは減りました。2018年は果たして。また、仕事というとおかしい(?)ですが、東山翔さんの漫画「Implicity」にてささやかにお手伝いをし、クレジットしていただきました。CG方面でではありませんが(またいわゆるエロに関する部分でもありませんが(念のため))、非常に楽しく関われました。
CG的な動向としては、Mayaが2017以降は真面目に整備されてる度合いが徐々に増してきた気がします。相変わらずヘイトを集めているきらいはありますが、殴り返してこない相手に何がしかの感情をぶつけて鬱憤を晴らす様子は見ていて快いものではありませんので、人のふり見て我がふり直せを実践するいい訓練になります。他方Houdiniはますます勢いを増し、時には後方互換をバッサリ切り捨てながら邁進する姿はちょっと気持ちがいいくらいです(笑 ユーザーを選ぶツール。でありながらユーザーが増えるツール。コミュニティの濃さも特徴です。コミュニティについてはUE4も同様で、アップデート速度・意欲もHoudiniと似ています。実際なかよさそうというか、がっちり組み合わせるフローが組めたら最強なのではと思うのですが。blenderは今年前半に大きなアップデートを控えています。高速ハイエンドビューポート Eeeveeが気になります。eの数は適当です。折に触れて徐々に使うようにしていますが、部分的にノリが掴めてきて、ときどきいいツールだなと思えるようになってきました。大体の「丸々はxx」みたいな文句はただ単に慣れてないだけの表明だという思いを強くするばかりです。その手合いでは最強なのはExcelですが、検証目的でShotgunを契約しました。業務で触れるShotgunは当然IPロックされているので、現場に行かないと検証とかできないもので。ひとりShotgun。野良Shotguner。楽しいです(?)
先日、集計周りのアップデートがありましたが、また近々UIの大きな更新があるようで、それも楽しみです。そういえばShotgun、エミー賞とってましたね。めでたい。
あとCG方面といえばゲームもですね。映像関連だけじゃなく。Switchの年という感じで間違いないかと思います。ゼルダ、スプラトゥーン、マリオ。どれも遊びが素晴らしい。そしていつ出るかわかりませんが小島プロダクションの「Death Stranding」。引き込まれる世界観とビジュアル。早くやってみたいですね。UE4レンダリングなアニメとともに展開する例ゼロも今後が気になります。

こうやって振り返ると、業務方面で生産する側として少し安定した隙を見つつ、ちょっと消費に傾いてみた一年という感じでした。消費動向、成分がある種の膜を越えて吸収される時のコンバートの様子を、研究するでもなく観察していました。なにもしていなかった、とも言える気もします。充電? それならそれで。

2018年は放電、していけたらいいですね。

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